先日友人の応援も兼ねて、M-1グランプリ2017の一回戦と二回戦を見に行きました。
また霜降り明星の東京初となる単独ライブ「ソニックブーム」も観てきました。
短期間に何度もお笑いライブに行って
「お笑いライブにおける周りの客の重要性」
を強く実感したので、感想をまとめました。
お笑い好きを公言する女性特有の雰囲気の話はこちらの記事にまとめてます
本記事は、芸人さん目線ではなく、自分が一人の客としてお笑いを楽しみに行く上で、周りのお客さんの影響ってでかいな…と思ったお話です。
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お笑い好きな女の子は素敵
個人的には、お笑いが好きな女の子は、男ウケいいと思います。
お笑いライブに一人で行っちゃう子なんて、最高ですよね。
ただ、ライブとなると少し話が変わってきます。
出てる芸人のファンの若い女よ、勘弁してくれ
そう思う瞬間がよくあります。お笑いのライブに足を運ぶ方なら誰しもに伝わるかと思います。
でもお笑い好きの若い女の方にムッとされるのは嫌なので、厳密に言い直します。
まず根本的な問題が「お笑いリテラシーが低い客が周りにいること」であり
「お笑いリテラシーが低い客は若い女であることが多い」ため
「若い女よ、勘弁してくれ」なのです。
ちなみに、ここでいうお笑いリテラシーとは
「(芸人の意図した)笑いどころがわかる」です。
例えばM-1の予選、来るお客さんのパターンは大体
①原石を見つけたいめちゃくちゃコアなお笑いファンおよび関係者
②お笑い芸人(勉強のため)
③友人、推し芸人の応援
このパターンなんですよ。僕も例によって③パターンなのですが、入場料もかかるし、せっかくなので色々な芸人さんのネタをみたいなと、途中で①の人になっています。
そんでこの①や②の人ってお笑いを見慣れているからそう簡単に笑わないんですよね。けれど本当に面白い人が出てきたらきちんとウケます。滅多にないためそういう人たちを見ると、今後出てくるかもな…という楽しみが生まれます。
そんな中で、若い女は③パターンでいらっしゃいます。するとどうでしょう?
めっちゃ声出して笑います。しかも変なとこでも笑います。
僕は気持ちがどんどん冷めていくことを実感します。友達のネタだからすごい笑うのならまだわかりますが、友達じゃない人のネタでも、ここ?ってところで笑っちゃうんですよね。僕はネタに対する集中力も落ちてきて、若い女に意識が向いてしまいます。
歌でいうとサビに入る前のBメロでめっちゃアゲアゲになる、みたいな感じです。
前菜で「味の宝石箱や〜」使っちゃうみたいな。
メインどうするの?
霜降り明星の単独ライブでの悲劇
これ別に悪いことではないと思うんですよ。
一人でYouTubeでネタを見てるのなら。
でもライブなんですよ。周りに他のお客さんがいるってことを忘れないで欲しいのです。
霜降り明星の単独ライブでもありました。
僕は粗品のツッコミが聞きたいんです。
痒いところに手が届くを超えて、痒いことすら気づかなかったところを掻いてくれる粗品のツッコミ。
共感と裏切りを同時にもたらす悪魔的なツッコミです。僕は今最もツッコミが面白い漫才師だと思っております。
で、若い女です。
若い女は粗品がつっこむ前のせいやのボケで声出して笑っちゃうのです。
なんで今笑うんだよ…と若い女に意識が向いてしまいます。笑い声が大きすぎて粗品のツッコミが聞き取れないことすらありました。
確かにせいやの演技力はピカイチで、動きや喋り方だけで笑っちゃう気持ちもわかります。
ですが、我慢しましょうよ。粗品のツッコミまででワンセットなんだからだから…
あまりお笑い論みたいなの書くのはダサいのでほどほどにしますが、笑いの要素として「共感」があります。
明石家さんまも「ツッコミとは視聴者の気持ちをちょっと早く代弁すること」と言っています。
これはツッコミだけじゃなくて周りが笑うタイミングも「共感」の観点から大切だと思うのです。
自分がめっちゃ面白かった部分で会場も爆笑だと、さらに笑えてくると思うんです。
それがお笑いライブのいいところではないでしょうか。
しかし逆もまた然りで、笑いどころが共感できないと、どんどん笑えなくなってしまうリスクもあります。
今回の単独ライブでは漫才だけでなく、それぞれのピンネタもありました。せいやは以下の動画のネタをさらにテンポアップしてやってました。こちらです。
ライブで初めて見て、面白いと思いました。
普段漫才のネタは二人で書いてて、代表的なボケ「野党」も考えたのはせいやだそうです。
ああいうスタイリッシュなボケも思いつくし、こういうネタもできるなんて、せいやも天才なんだなと実感しました。
「粗品のフリップ」なんて呼んでる人は、考えを改めた方が良いと思います。
でもライブでは若い女がギャハギャハ笑うせいで、僕は引いてしまいました。会場は盛り上がりましたが、僕は最後まで引きつった笑顔になってしまいました。
それがとても申し訳なかった。
単独ライブにきてるのに笑わないとかどういうこと?まじ邪魔なんだけど。と周りからは思われていたかもしれません。
イロモネアで最後まで笑わない仏頂面のお客さんなんなんだよ、って思ってました。何しにきてんだよ、と。
僕の通っていた学校では「100万円を守るためにテレビ局に雇われた刺客なのではないか?」とまことしやかにささやかれていました。
ですが、今ようやくあのお客さんの気持ちがわかりました。
さみしかったんだよなぁ…苦しかったんだよなぁ…
笑いどころは人によって違う
これを、プラスに捉える。
今回僕は、M-1の予選を「友達の応援&売れてないけど面白い芸人を見つけたい」、霜降り明星の単独ライブを「新ネタが観たい」という理由でそれぞれ行きました。
けれどお笑いライブの良さはそれだけじゃない。ミュージシャンのライブとは違って、お客さん同士の共感による笑いの増加もあるのだな、と感じました。
そしてお笑いリテラシーの低い若い女の存在がそれを阻害していることも同時に知りました。
ですが、芸人の意図した笑いどころを全て理解できる人ってなかなかいないと思うんですよ。
客の笑い声を全部消したネタを見た場合、笑いどころは人によって異なってくると思いますし、芸人に笑いどころを答え合わせしても100点取れる人はなかなかいないと思います。
だからお笑いリテラシーに関して上や下や言うことはナンセンスです。
だとしたら、どうするか?
「笑いどころは人によって違うこと」を受け入れればいい。
単独ライブに来るくらいだから、自分と同じ笑いのツボを持っていて当然だというエゴを捨てる。
みんながみんな、面白い芸人を見つけに来てないし、粗品のツッコミに期待してるわけじゃない。
サビがない曲だって好きだし、メインディッシュのステーキよりサラダが美味しい時だってある。
この考えを持つことで、日常生活でも他人の考えを否定したり、拒絶したりして周りから煙たがれるような存在になどならずに、周りから好かれる素敵な人間になれるのではないでしょうか?
お笑いファンの女は、神
色々書きましたが、これは忘れてはいけません。お笑い芸人を支えているのは、紛れもなく「若い女の客」です。
彼女達に気に入られずに売れることは困難です。彼女達がこまめにライブに通い、ファンレターを出すことがお笑い芸人のモチベーションアップにつながり、面白いネタを披露してくれるわけです。
「若い女の子」の存在はいわゆる必要悪なのでしょうね。
だから僕は、これからお笑いライブにいるお笑いリテラシーの低い若い女の客に対してイライラするのではなく、もう仕方がないと思って我慢することにします。
それでは
カルボン酸太郎でした。