歩にまつわる格言シリーズ〜守り編〜より、「歩越し銀には歩で対抗」の手筋を紹介します。
NHKの将棋番組の「将棋フォーカス」でやっていた内容に沿っています。
自分の勉強のための忘備録も兼ねております。一緒に勉強しましょう!!
歩越し銀には歩で対抗
歩越し銀って何?
まずは以下の盤面をごらんください。
こちらは一例ですが、相居飛車戦の序盤で、角交換をしている、という状態です。
白枠で囲っているところを注目してください。
歩の上に銀がいますよね、これが歩越し銀です。この局面の場合早繰り銀ともいうそうです。
ちなみに、この歩越し銀が5筋の場合は、腰掛け銀と呼ばれるそうです。
上の白の囲いのところですね。
銀が歩の上に座って見えるからでしょうね。
腰掛け銀は英語でreclining silverというそうです。
ただ座るだけでなくリクライニングもするなんで図々しいですが、銀と歩の関係なので仕方がないでしょう。
ちょっとごちゃごちゃになってしまいましたが、早繰り銀も腰掛け銀も、歩越し銀の一種です。
こんがらがりそうであれば、一般名の歩越し銀だけ覚えておけば良いでしょう。
歩越し銀の攻め筋
さて、相手が歩越し銀で攻めようとしてきています。
最初の盤面をもう一回見てみましょう。
相手が7五へ歩を突いてきて、こっちの手番ということにします。
ここで、こっちとしては突いてきた7五歩を同歩と取りたくなっちゃいますよね。
でも。それを取ってしまうと、相手は銀で取り返して攻めてきます。
ここでやばいと思って歩を打って銀を追い返そうとしても、銀は逃げてくれずに8筋の歩を突かれてしまいます。
こうなってしまうともう辛いです。
7五の銀を取ったら8筋を突破されてしまうし、8六の歩を取ってもどのみち突破されてしまいます。
飛車先を突破された時の虚しさといったらないですよね…
もう遊戯王カードをサーチして買ったのに外した時くらい虚しいです。
皆さんは「すべりサーチ」とかご存じなんですかね?
パックの上からカードを滑らせて、そのスペリ度合いでレアカードが入っているかを判断するという技のことです。小学生の時とかやってた方多いのではないでしょうか?
コンビニ側もサーチ対策として遊戯王のパックは店頭に置かずレジの後ろに隠しておいたりしてたもんで、わざわざ隠していない店まで自転車で買いに行ったもんです…
というとで、虚しい思いをしないためにはどうすればよかったのでしょうか?
歩越し銀に対する受け方
もう一度最初の局面に戻りましょう。
相手が7五の歩を突いてきて、こっちの手番です。
ここでの正解はタイトルの通り「歩越し銀には歩で対抗」で、6五に歩を突くことです。
相手が歩を突いてきたのに対し、違うところで歩を突き返すことを「突き違い」というそうです。
それに対して同銀と取られてから、7五歩として歩を取りましょう。この歩は相手の銀では取れません。銀の弱みをうまいことつけてますね。
こうなると相手は攻めがなくなります。ひるんで何か違うことをしたら、6六に歩を打って銀を退散させてしまいましょう。
うまく受けれましたね。
こちらが7五歩とした後、相手が7六に歩を打って無理やり攻めてきたとしましょう。
これに対して、銀は取っても良いし、8八に逃げてもどちらでも大丈夫です。
また、最初の局面に対して6五歩と突き違いをした時に、同銀ではなく7五歩としてきた時は、銀でなく金で取り返しましょう。
こうすればその後、7五歩と金の頭に歩を打たれても、6六にかわせば、金銀交換などに至ることなく、攻めを受けきることができます!
最後に
この「歩越し銀には歩で対抗」という格言を知っていれば、この局面に出くわした時に対応できるのではないでしょうか?
そして実際にこの局面でこの受けをできた時の嬉しさは、遊戯王でサーチをしてきちんとレアカードを当てた時くらい嬉しいのではないでしょうか!?
ということで、今後とも僕と一緒に手筋を覚えて棋力を向上させていきましょう!
また他にもたくさん将棋の勉強記事を書いていますので、是非ご覧ください!!
それでは
カルボン酸太郎でした!