漫画NARUTO(ナルト)では様々な忍術が出てくるが、読者が最も憧れる術の一つに口寄せの術があるだろう。
中3英語のような文法になってしまったが、間違いなくそうだと思う。
口寄せの術については、wikipediaに簡潔な説明があったので引用する。
血で契約した生き物を好きな時・好きな場所に呼び出す時空間忍術の一種。通常、親指に血を塗ってから印を結び、手をかざすことで術式が展開され、契約した生き物などが呼び出される。(wikipediaから引用)
この設定といい、演出といい、全てがかっこいい。
実際に作中では、追い込まれたキャラが口寄せの術を使った途端に形勢逆転といったシーンも多く、魅力的に描かれている。
何より読者が憧れるのは、生き物を呼び出す時に、自分の親指を噛んで血を出すシーンである。
しかし、一つ問題がある。
自分がこのように「カリ」っと親指を噛んで血を出せるイメージが全く湧かないのだ。
野球未経験者が送りバントのイメージをしても、どうしてもバットを持つ右手の中指にボールが当たって骨折する画が浮かんでしまうのと同様である。
彼らはまるで魚肉ソーセージの赤い線を歯で開けるかのように、自分の親指を噛んで血を出している。
だが実際に自分の親指を噛んで血を出せる気が全くしない。襲ってくる痛みが怖すぎる。
「カリ」という擬音は明らかに現実離れしている。
なのでこの方法で血を出すことは諦めたい。
では私たちのような凡人は、口寄せの術に使う血をどこから供給すべきなのだろうか?
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口の周りから、口寄せの術
日常生活で最も仕方なく出血するシーンを考えると、真っ先に髭を剃る時が思い浮かぶ。
特にカミソリを用いて髭を根こそぎ剃りたい人には心当たりがあるだろう。いわゆるカミソリ負けだ。
髭剃りをオススメする理由は二つある。
一つ目は、痛みが一瞬であり、残らないこと。
二つ目は、痛みが予期できないこと。
つまり、痛みに対して腹を括る必要がないのだ。
漫画「刃牙」にてガイヤが死刑囚のシコルスキーとの戦闘中に名言を残している。
「確実にくる幸福…
その待つ時間の中にこそ幸福があるように…」
「確実にくる恐怖…
人はその待つ時間にこそ恐怖する…」
血を出す上で最もネックなのは痛みへの恐怖だ。
注射が嫌いな人は、近い未来に確実に痛みがくるという性質を忌み嫌っているのではなかろうか。
髭剃りの場合、その瞬間は唐突に訪れる。
「痛ッ…」と感じたときにはもう、口寄せが出来る状態にある。
痛みに弱い凡人の私たちにありがたい供給方法であろう。
歯茎から、口寄せの術
いい髭剃りを使っている方は「いやいや、髭剃りでカミソリ負けなんかしないよ。」と言うだろう。
女性にとっても親近感のない供給法かもしれない。
そんな方々には新しい歯ブラシを提案したい。
特に毛先が細くなって、歯と歯茎の間に入り込みやすい、長毛の柔らかいタイプだ。
いつもと同じように、歯磨きをするだけでいい。気付いたら口の中が血だらけになっている。
これは髭剃りよりも痛みが少ない分オススメだが、血液の単離が難しい。
歯磨き粉や唾液と一緒でも構わないという方は、是非試して欲しい。
蚊に刺された皮膚から、口寄せの術
もちろん「カミソリ負けもしないし、歯磨きはちょっと…」という方もいるだろう。
最後に、万人受けする供給方法を教える。
蚊に刺された後、かゆい所を掻きむしることだ。
誰しもが血が出るまで掻いて後悔するという経験をしたことがあるだろう。
しかし口寄せの術をしたい場合は状況が違う。
私たちは今、喉から手が出るほど”ノーリスクでお手軽に”血液が欲しいからだ。
普段は蚊に刺された所には爪を押し当てて十字の跡をつけることしか許されていない。
しかし口寄せに血が必要という大義名分があれば、好きなだけ掻いて気持ちよくなれる上に、血液も確保出来る。
まさに一石二鳥を地でゆく行為だ。
口寄せの術のやり方は簡単だ
口寄せの術は決して手の届かない存在ではない。
日常のふとした瞬間にも優しく寄り添っている。
しかし私たちはこのままでは、緊急事態に口寄せをすることはできない。
ゆくゆくは親指を「カリ」っと出来るようにならないといけないのだろうか?
案ずることはない。
どうせピンチの時には膝とか擦りむいてて既に出血しているから。
カルボン酸太郎でした。
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